カート用エンジンをチューンするといっても単純に見えますがいろいろ複雑な要因がありま す。
1.フレーム カートにはショックアブゾーバーがありません。
ということはフレームの捻じれで対応するわ けです。
フレームの剛性設計次第でドライバーとコースとの相性が決まります。
2.天気 雨天の場合は水滴がシリンダー内に混入します。
ガソリンが水増しになりますので単位容 量当たりの燃焼エネルギーが少なくなります。
またコース内の水たまりに車輪が取られると 空転し馬力が地面に伝わらなくなります。
3.レース場の高度 山岳地帯にあるコースと海に近いところのコースでは空気の密度が違います。
ということ は酸素の濃度が違います。それにより馬力も違ってきます。
4.プラグの熱価 冷たすぎる熱値のプラグを使用するとプラグがくすぶり失火する可能性が出てきます。
かっ て暖かすぎるプラグを使用するとプラグが原因で異常燃焼や早期着火が起きることがあり ます。
5.空燃比 理想空燃比というものがありますが薄すぎても異常燃焼を起こし濃すぎても燃焼効率は落 ちてしまいます。
レース場ごと、天候構状況等で設定は変わります。
6.点火時期 点火時期を進めるとあるところまではトルクが増大しますが進めすぎると早期着火の原因 となります。
長いレースでは控えめの設定をお勧めします。
7.ドライバーのスキル トップレベルのドライバーはエンジンの性能を100%使用する時間が長くなります。
それを見越しての設定が必要になります。
8.オイルとガソリンの混合作業 オイルとガソリンは比重が違います。よく混ぜないとオイルによる潤滑が適宜に
行われずピ ストンの焼き付きの原因となります。混ぜたオイル/ガソリンは使い切ってください。翌日に 持ち越さ
ないでください。特に弊社のひまし油ベースオイルは植物性ですので長期にその ままにしておくと酸化する可能性が
ありますので注意を払ってください